今日の抜歯再植術シリーズ20 (1)

      2017/03/20

20代女性、右上4、歯根端嚢胞、腫れぼったい。

大阪の歯医者さん2軒で、抜歯しかないので、ブリッジかインプラントのどちらかを選んで来て下さいと言われたとかで、
抜歯しないでなんとかならないか?ということでうちに来られました。

根尖にできる嚢胞はたまに見かけますが、
END治療後(神経を取った後)数年経って気が付くことが多いようです。

原因は不明ですが、粘液細胞が根尖付近で増殖して粘液貯留嚢胞を作るとされていて、
通常は抜歯しても、その嚢胞壁をよく取り除かないと再発することがあるとされています。

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抜歯しないで治す方法は、単に根管治療というか、根管内から嚢胞内の薬液洗浄をくり返して、
その細胞を破壊するという方法と、
開窓術を行い嚢胞壁と口腔粘膜とを交通させ、自然に開窓面が塞がるのを期待する方法がありますが、
いずれにしても色々と上手く行かないケースは見かけます。

今回は時間もなく、決着が早いので、抜歯再植術を含む2回で終わる方法を採りました。

あらかじめ印象してCKを作っておき、抜歯再植時にCKを口腔外でセットし、
隣在歯と固定して終わる方法です。

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抜歯して、

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根尖付近をよく清掃し、窪みは充填し、

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嚢胞内をよく掻爬して嚢胞壁の細胞をなるべく完全を目指して除去します。

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特に傾斜歯は歯冠があると元のソケットに収まりにくいので、
かなり力づくで押し込みました。

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再植後。
数ヶ月〜数年して嚢胞が消えなければ、他の方法を採るか、再度抜歯再植術を行なうかです。

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