今日の充填治療195(中級編)

      2017/03/20

30代女性、右下5、自発痛+

レントゲン写真、
ほとんどの歯科医師は神経を残せると思わないだろう。

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痛みが出ている歯は神経を残せないというのが歯科医学の常識なのですが、
そうでもない。
というか、経験的には誤りと言っても良いと思います。

この方、神経を取らない歯医者を探して遠くから来られましたw
ご苦労様です。

初診時にはα-TCPセメントと水硬性セメントで仮封して経過観察しましたが、
1週間後には痛くなくなっていました。
失活してしまったのかもしれませんが、
ふつうにCR充填を試みました。
どちらにしろ経験的には何の問題も起こらないでしょう。

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エナメル質を最小限除去してみましたが、
内部の象牙質は溶けてしまっていました。

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しかも、、

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深い、、、
よく見えないので、歯肉を触ってしまって出血させてしまいました。
いつもは出血させないようにがんばるのですが。。

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一般的技術水準ではこのCR充填は困難な症例だし、
儲からないので(ここが最重要ポイント)w、神経を取って冠を作って被せます。
それだけではなく、CR充填後痛くなったらヘタクソと思われ、
そういう口コミが蔓延するのが怖いのですw

奥の6番にも虫歯がありますが、
この程度の虫歯は飲食後の「重曹うがい」で予防管理してください。

成人の隣接面カリエスは外傷性のケースが多いと思われ、
強い咬合力で両隣在歯が押し付けられ合ってクラックが入り、
そこから虫歯になります。

なぜ手前側の5番は大きな虫歯になるのに、
奥の6番は虫歯がひどくならないのか?

一般の歯科医師は答えることができません。
ふしぎだとは思うのですが、
全く解りません。

同じ歯でも手前側より奥の方が虫歯になり易いが、
虫歯の成因の従来説では全く説明できません。

ここで提唱している「虫歯の電気化学説」によると、

奥側と手前側には酸素濃度勾配ができるので、
濃淡電池という局部電池ができ、
奥側が腐食電極、手前側が対電極になって、
腐食電流(ガルバニック電流)が流れ、
奥側が溶ける。

この現象は金属腐食学分野では「通気差腐食」とよばれている。

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止血確認後、

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α-TCPセメントで覆とう、

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CR充填

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