今日の充填治療205(初中級編) (2)

      2017/03/20

今日はたまたまですが、
痛みが出た乳歯のCR充填が2症例つづきましたので、
2回シリーズで症例報告いたします。

痛みが出ると神経を取らないと痛みは治まらないというのが常識で、
麻酔抜髄>乳歯冠作製というのが、
従来的な歯科保存学の教科書に書いてある治療方法で保険診療でも主流です。

うちでは神経を取るということはしていないのですが、
これは保険請求ではCR充填で終わりですので、
保険請求額は神経を取る方法に比べると1/4とかなので、
儲かりませんw

そういう事情もあってか、神経を取るという選択肢を採る歯医者が一般的と思われるのです。
ところが痛みが出ていても、歯肉が腫れ上がっていて膿が出まくっていても、
一部でも生きている歯髄があれば保存可能なのですが、
このことはあまり知られていないようです。

7歳男子、左下DE、今は痛くない。
数日前、夜8時頃痛くなって、遅くまでやっている歯医者に駆け込んだが、
神経を取ると言われたかどうだか訊きそびれましたが、
唾液検査もして虫歯の管理をしてもらっている歯医者で治療をしてもらうと言いはって、
(イヤだったろうね。。その歯医者さんw)
うちに来院されました。

で診てみると、ストッピングが詰めてありました。
ストッピングは辺縁封鎖性は良くなく、
細菌は侵入しまくりなので、
化膿性歯髄炎とかではなく、
食べ物が虫歯に挟まっただけの food impaction かな?とも思いましたが、

IMG_8864.JPG

まあ、これですから、神経が出ていてもおかしくはありません。
じつは神経が出ていて歯髄息肉になっていても神経を保存することは、
少なくともうちでは常識になっています。

100年前から進歩していない歯科保存学の教科書もそろそろ書き換えられる時期に来ていますね。

IMG_8866.JPG

これから先は唾液が多くて、鏡像での咬合面の撮影は無理だったので、
正像だけです。

マージン付近だけ健全歯質を出して、歯髄付近はプラークを取る程度に清掃しておく、
歯肉を触って出血させないようにするのがポイントです。
もちろん麻酔はしてはいけません。
切削時の痛みというのは重要な情報で、
痛みが出たらそれ以上は健全歯質なので、
削る必要が無いという判断材料になります。

IMG_8867.JPG

α-TCPセメントで覆とうして、

IMG_8868.JPG

CR充填

IMG_8870.JPG

 - 今日の充填治療シリーズ, 削らない・抜かない歯科治療