今日の充填治療207(初中級編)

      2017/03/20

20代女性、左上5、近心隣接面カリエス。

今日二人目のブログ読者さんです。

かなり唐突な印象を受ける隣接面カリエスです。
隣りの4番のメタルインレーの形と5番の辺縁隆線のクラックを見ていて思ったのですが、
これは外傷性のカリエスではなかろうか?
と言う事です。

4番のインレーのコンタクトがキツく、
咬合力で隣接面が圧迫されクラックが入り、
そのクラックから隙き間腐食が進んだと。

まあ、元から多少の虫歯はあったでしょうし、
メタルと歯質ではイオン化傾向の差で歯質が溶けます。
虫歯を進ませる要因はたくさんあったとは思います。

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エナメル質を開拡するとFeSと思われる黒色物質が見える。
この物質はイオン伝導を妨げると思われ、
これでウ窩が覆われているということが、
痛みや冷水痛などの虫歯の症状が発現しない理由だろう。

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マージン付近だけは新鮮歯質を確保する。
ボンディング材の歯質接着性を最大限に活かすためだ。
辺縁封鎖を確保することが最重要課題だ。
内部に軟化象牙質(虫歯)が残っていても問題はない。
なぜなら虫歯は細菌感染症ではなく、
ハイドロキシアパタイト(歯:イオン伝導性セラミックス)の電気化学的な腐食だからだ。

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α-TCPセメントで覆とう

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CR充填

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 - 今日の充填治療シリーズ, 削らない・抜かない歯科治療