虫歯のメカニズムは

      2017/03/20

じつは全く解明されていなくて、
歯医者でさえ、虫歯菌が出した酸で歯が溶けたものが虫歯です。
と言っていますが、歯学部ではそんな実験をしません。
疑問が噴出するからです。

実際にやってみましたが、歯は簡単には酸に溶けません。
歯を炭酸飲料(pH3)に1ヶ月浸け込んでも溶けてなくなったりしません。
ちょっと表面が柔らかくなったような気がする程度です。

細菌が出す酸はpH4程度といわれていて、
pH3(pH4の10倍H+濃度が高い)以上が口腔内で長期に渡ってつづくというのは考えにくいのですが、実際には虫歯は簡単にできるように見えます。
これは酸性度以外の何らかの原因があると考えるのが普通だと思います。

その例として、たとえばメタルボンド冠の2次カリエスです。

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冠を外してみると、黒色物質のFeSが見えますがこれは硫酸塩還元細菌の代謝産物です。
その由来は血液中のヘモグロビンとタンパク質中の硫酸塩です。
これも細菌による腐食現象(バイオフィルム腐食)の1つですが、
ここでは触れません。

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この下に虫歯ができていて、柔らかくなっていますので、
除去すると、メタルポストに添って虫歯が進行していますが、
歯根膜に接している歯根の外側の部分は虫歯にはなっていません。

これはなぜなのか?
まだ仮説ですが、その考え方を述べておきます。

判っていることは、
1、歯牙は電子を通さないが水素イオン(プロトン、H+)は流れる
2、イオン化傾向を測定することができて、歯牙は亜鉛以外の金属に対してマイナスになる。
言い方を変えると、歯牙は電子を放出しやすく、水素イオンを取り込みやすい。

3、酸素が少ない方が虫歯になる傾向がある。
これは金属一般でいうところの通気差腐食とよばれる現象の1つだと解釈できる。

虫歯も通気差腐食の一形態とされるバイオフィルム腐食の一種だと考えられる。

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http://www.edstrom.co.jp/info/info_01_bio.html

酸素が多い方からH+が流れ込み、少ない方からH+が放出される。

詳しいメカニズムはまだ解らないが、
実験結果から歯牙からH+が出る時にH+はCaから電子を奪い(イオン化傾向がCa>Hだから)H2となり、CaはCa2+となり歯牙から溶出する。
この結果歯牙の構造が壊れ虫歯となると思われる。

虫歯を除去したところ。
内外の酸素濃度差により、
歯根の外周部からH+が吸い込まれ、内部でH+が放出されそこが虫歯になると思われる。

またイオン化傾向はメタルポスト(Ag合金)<歯牙なので、メタル周りの歯牙は虫歯になり易い。
これは異種金属接触腐食の一形態と思われる。

http://alfamek.net/plating-information/corrosion-protection/corrosion-type/

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CRで修復して、型取り

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