今日の充填治療320(超上級編)

このところ、安い仕事ばかり受けて、しかも中1日でセットする技工物を作っているので、
連日夜中まで仕事しています。
で、症例はたくさんあっても、なかなかブログアップしている時間が取れません。
今日はアップを約束している症例を1つだけ。
関西地方在住20代女性、左下7、遠心隣接面カリエス。
レントゲン写真
通常この手の虫歯は痛みが出ていなくても、神経を取って、冠を被せる治療がやっとで、
場合によっては親知らずと一緒に抜歯になるケースもあると思う。
なぜかというと切削器具がDEジャンクションに達している虫歯に届かないので、
そもそも治療不能だからです。
鏡像
全行程無麻酔で進める。
健全象牙質を削徐するので少し痛みがあるが、
麻酔をすると健全歯質と虫歯の区別がつかず、不用意に削り過ぎたり、露髄させたりするので、
痛みをがまんしてもらった。
もちろん痛みがあればそれ以上削る必要はないので止める。
タービンヘッドのバーは回転中に抜けるのを注意しつつ、少し引き出して使わないとDEジャンクションに届かない。
正像。ミラーテクニックも使えないので、心の目(想像力)で見ながら削る。
スプーンエキスかベーターが
ネックまで入る。十分硬い歯質が確保できるまで確認しつつ進める。
ストリップスを使い、一次CR充填。
鏡像
正像
歯髄を覆とうするためにCR除去
α-TCPセメントで覆とう
二次CR充填
正像