虫歯=赤さび (2)


金属のさび、腐食と同じことなんだよ、
とさんざんここでアップしてきたのに、
どうも反応がない。
虫歯がこんな簡単なことだったと知れたら困る向きもあるんではないか?
と疑ってしまうくらいです。
まだ見ていないという方はここの「虫歯予防一口メモ」をさかのぼって見ていただきたいのですが、
昨日工務店をされている患者さんが来られて、
虫歯っていうのは「どぶ漬け=亜鉛メッキ」の逆なんだよ、
という説明をすると判り易いといわれたので、
ネットで画像を探してみました。
亜鉛メッキというのは、
メッキされた側というか、本体の金属がさび難く、
看板や外階段、フェンス、電柱、いろんなところに使われていますので、
ご存知の方も多いと思います。
原理は亜鉛が大概の金属よりも卑(ひ:イオン化傾向が大きい:さび易い)なので、本体より先に溶けて本体を守るというものです。
ところが、本体の金属より貴(き:イオン化傾向が小さい:さび難い)な金属でメッキ(被覆)すると、ちょっとでも穴が開くとその部分からさびが内部(卑の部分)から進行してしまうのです。
代表的なものとしては「赤さび」があります。
歯の構造も卑な象牙質の周りに貴なエナメル質が取り巻いていますし、
虫歯の治療の時は象牙質より貴と思われる歯科用合金で被せたりして修復しますので、
ちょっとでも、穴が開いたり、すき間ができるとその部分から腐食が内部(より卑な部分)から進行してしまうのです。
虫歯そのものズバリのアニメ画像がありました。
画像をクリックすると始まります。
携帯の方に対応していません、ごめんなさい。
吉崎メッキ化工所というメッキ屋さんのサイトです。
リンク張りましたので、ごらんください。
亜鉛メッキは「犠牲アノード型被膜」と呼ばれています。
これが亜鉛入りのアマルガム充填が長持ちする理由でしょう。
2次ウ蝕にならない虫歯の修復材料とは歯質より卑な材料ということです。
世界初、特許ネタですが、もう特許にはなりませんね。
ここで発表しましたから。
こういう人類の福祉に広く役に立つ特許ネタというものは、
独占してはいけない種類のものです。
「バリアー型被膜」の腐食(赤さび)と呼ばれるものが虫歯と同じものです。
http://www.yoshizaki-mekki.co.jp/eigyou/aen/doufushokuanime.html
いかがでしたか?虫歯と赤さびは同じものでしょ?
虫歯対策はこれもズバリ、金属の防食と同じです。
中性~弱アルカリ性にすること=飲食後の重曹うがいです。
参考文献:
1、(社)日本溶融亜鉛鍍金協会ホームページ
2、(株)吉崎メッキ化工所ホームページ
3、口腔病理カラーアトラス 石川梧朗編 医歯薬出版
Comment
初めまして、長年虫歯に悩まされ、重曹うがいやphを調整出来るのか、とった食事によって唾液はどう変わるのかなど色々と疑問に思い調べていたら、このブログにたどり着き手が止まりました。
自分が知りたかった矛盾や内容を納得のいく形で書いてあって大変有益でした。私は化学式に詳しくありませんが、歯の成分や唾液の成分を調べてそこからヒントがあるかもと調べてみて良かったです。ありがとうございます、これからも参考にさせていただきます。
お役に立ててよかったです。
またコメントくださいね。