歯科医院長mabo400のブログ

歯根面う蝕

2017/02/26
 
この記事を書いている人 - WRITER -

IMG_0023-10.jpg

久しぶりに、歯の話題です。

表題画像は歯周病で抜けた歯ですが、
ひどい虫歯になっています。

口腔内に露出した歯根面(象牙質)が虫歯になることはよくあることで、
高齢化と共に歯科業界では、
これに如何対処するか、というのが大問題なのです。

はっきり言って、しょちなし(処置無し)、というのが歯医者の本音です。
充填治療をしようにも、歯根周囲がぐるっと虫歯では、
虫歯を削り取ると、リンゴのコシカス状態になってしまいます。。

こんなのを充填しても、辺縁封鎖がうまくいくとは思えず、
差し歯にしても、
予後は不良だろうな。。と思います。

なぜこういうことになるの?
歯医者もこれも酸で溶けるのだよ、、と思っていると思いますが、
pH3程度の希塩酸に歯を漬けこんで、1か月放置しても、
こんなに溶けたりしません。

エナメル質の臨界pHが5.5だよ、象牙質のそれは6.7だよ、
象牙質の方がエナメル質より10倍以上酸に溶けやすいのだ、
と言ってみても、それは脱灰レベルのお話で、
目で見ても表面がちょっと白くなったねという程度、
象牙質は目で見える変化はない、
電子顕微鏡で覗いて見て初めて違いが判る、
そういう次元のお話なのです。

でも現実はそんなもんじゃない、
象牙質がえぐれるように無くなっていて、
エナメル質は溶けているようには見えない、
エナメル質の裏側の象牙質が溶けた分だけ欠けたというふうに見えます。

実は表題画像のようなひどい虫歯は実験室では全く再現できていません。

虫歯は細菌が出す酸で歯が溶けることなんだよ・・
という説が独り歩きしていますが、
冷静になって考えてみれば、
それは違うだろうな。。と思うはずです。

zu02.gif

この図は「異種金属接触腐食」といわれる錆びやすい鉄と錆びにくいステンレスが接触していると錆びやすい鉄だけが腐食するという世の中の常識です。

表題画像に似ていませんか?

これを虫歯の「電気化学説」と呼びます。

今度の休診日(木曜日)に世界初、虫歯の再現実験をしますので、

乞うご期待!

引用先:亜鉛による防食

この記事を書いている人 - WRITER -

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。

Copyright© I歯科医院の高楊枝通信。 , 2009 All Rights Reserved.