今日の抜歯再植術シリーズ52.02

   

50代男性、左上5、歯牙破折

前回のつづきです。

組み立てが終わったら再植ですが、
今回は離断していないクラックを薄皮一枚残しているという臨床実験をしています。
どういうことかというと、クラック部分を人工離断させて再接着することもありますが、それは完全離断して細菌が侵入しているのが明らかな場合でした。
または完全離断していなくても細菌の侵入が疑われる場合はクラック部分を削除して充填することもあります。
今回はそうではなく細菌の侵入はない程の狭いクラックです。

もしかしたらこのままセメント質がクラックをカバリングして問題の発生がないかもしれないと思ったからです。クラック部分の充填ラインはセメント質の再形成が起こらないケースも考えられ、どちらが予後が良いか判らないからです。
今回は前者に賭けました。というか前者の方が予後が良さそうだと判断しました。

もしクラックに細菌の侵入定着が起こればGAができますので判ります。
その時は無料で再抜歯再植いたしますので、心配しないでください。

抜歯窩に再挿入

ソケットの底までしっかり届いたのを確認して、隣接歯と接着固定

上皮の迷入を防ぐために包帯、抗生剤4日分投与し、包帯除去

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