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今日の抜歯再植術シリーズ108.03

 
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70代女性、右下3、瘻孔、不快症状有り 003703

瘻孔というのは、歯根のどこかに細菌の生息に適した場所があって、そこに生息している細菌と人間の免疫機構が戦っているところ(膿瘍)から、壊死したリンパ球その他が膿となって流れ出ている孔(あな)です。
病状は非常に安定していて、ゆっくりと進行します。ただ自然治癒することはなく、最後は急発もしくは不快症状が続いて抜歯に至るか、自然脱落してしまいます。
そうなるまでに20〜30年経過することも珍しくないのです。

根尖切除というのか、逆根充というのか、正式名称は不明だが、根尖付近の穿孔をCR充填してみたのが5年程前の2014/08/04だった。

その後数年はよかったが、このところまた排膿はするし、違和感はあるしで、もう抜歯でもいいです。と言われたので、抜歯することにした。

前回の続きです。

http://mabo400dc.com/dental-treatment/replantation/今日の抜歯再植術シリーズ108-02/

抜歯はしましたが、歯槽骨は少ないし、最後臼歯で義歯のクラスプがかかっていて、過大な外傷力がかかるので、生着は難しいかとも思いましたが、再植に挑戦しました。
困難なことに挑戦し続けないと進歩はありません。

当日、頬側に全く歯槽骨がない。膿瘍を掻爬しながら確認しましたが、やはり愕然としますね。一応瘻孔は縫いましたが。

2019/04/10

2針縫いました。

7日後に1つ外れていましたが、傷口は閉じているようです。
この後2針目も取りました。

2019/04/17

ところが、5日後、残念ながら瘻孔は塞がっていません。根尖の◯ーパー◯ンド部分が見えます。

歯槽骨が広範囲に失われていることに加えて、根尖部分が尖っている所為でしょう。
歯ブラシが当たったり、飲食物が擦れるだけで再生しかかった粘膜が取れてしまうのだと思います。

粘膜組織が再生するスピードより、擦り取られていくスピードの方が速いということです。

仕方がないです。歯が上にも下にも萌えていると考えるしかないでしょう。
排膿は止まっていて、違和感はないと思いますので、適切に管理していくしかありません。

2019/04/21

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