歯科医院長mabo400のブログ

I歯科医院の高楊枝通信。

今日の抜歯再植術シリーズ111.02

 
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60代男性、右上5、Per、瘻孔 004120

時々瘻孔から排膿を繰り返し、違和感があるので、どうにかしてほしいということだったが、すでに抜歯しかない。

通常の歯科医学的な診断では確かに抜歯しかない。
歯根内に折れこんでいるステンレス製の器具を取り除くことは極めて困難だからだ。

ほとんどの歯科医師は抜歯が前提で、
抜歯の後はブリッジか入れ歯か、インプラントしかないという説明をする。

なぜこういうことになるかといえば、細菌が感染して、細菌が隠れるような穴や隙間があって、人間の免疫機構では取り除けない。そういう場所ができてしまったということだ。
膿瘍という人間の免疫機構と細菌が戦っている場所がありそこから時々瘻孔を通じて排膿する。
人間の免疫機構が慢性的に働いているということだ。

ではなぜそういう穴や隙間ができるのか?
それは業界の恥なので、歯医者が告白することは稀だと思うのだが、
歯科治療中の偶発事故による。

というより、神経を取って冠を被せるのが歯科治療という思い込みが歯科業界にはあって、
そもそも、その神経を取って云々という治療行為が100%上手くいくのか?という問題がある。

ざっくばらんに言ってしまえば、上手くいくのは100%ではもちろんない。まあ、半分くらいか?
しかし、患者に不快症状として感じられるのはそのまた半分、それも10年以上経過後だ。
患者はどこでその歯科治療を受けたのかも忘れている。

だから歯科医師は救われているのだw

もう判ると思うが、神経を取ろうとか考えること自体が誤りだ。
歯医者にあなたは100%折れない自信がありますか?と訊いて、
自信がある、と答える歯医者は詐欺師だと思ってよい。

こういう症例はわかりやすいが、折れたからと言って100%問題が出るかというとそうではない。折れても折れなくても問題が出るのは50%だ。
これはどういうことなのだろうか?

前回のつづき

今日の抜歯再植術シリーズ111.01

器具の折れ込みがPerの原因となり抜歯に至る確率はそれほどでもないと言ったが、それは神経を取る治療行為自体が持つリスクの方がはるかに大きいので、確率的にはマスキングされているからだ。

金属の器具が折れても問題が出ないケースも多々有る。昔は銀ポイントを根充材に使っていた時期もあるほどだ。

神経を取る治療は適当にやっても、それどころか、既存の歯科医学的に最良の方法を持ってしても、その結果はあまり変わらない。
頑張っても、いや、頑張れば頑張るほど上手くいかない。
経験を積まないと分からないのだが、そういう愕然とする事実がある。

抜歯の原因として虫歯、歯周病、破折とある。
その直接間接の原因は根管治療が上手くいかないことによるPerなのだが、
多くの経験を積んだ歯科医師はそのことを知っている。
神経を取った歯はあらゆる面で弱くなるからだ。

老歯科医師はいう「歯は弄ったらアカン」。
エンドの教授は授業の最後に付け加える「歯髄は最良の根菅充填材だ」。

要するに最初から神経を取ろうと考えなければ良いのだ。

うちではこの10年程神経を取る治療をしたことがない。
またそれはできる。
CR充填以外では確実な辺縁封鎖性が確保できないので、無理なのだが。

また、Perになって抜くしかない歯でも簡単に治せる方法を見つけた。
この方法はまだ業務秘密だが、
画像だけは近々お見せしよう。

根尖に突き出たKファイルと根尖口は開拡しつつ綺麗にするが、
穿孔やクラックがあるように見える歯根膜が失われている部分もある。

この部分も開拡してみると、ガッタパーチャの他に、硫酸塩還元細菌の代謝産物の黒色物質FeSも見えるので、内部まで細菌に汚染されていたことが分かる。細菌に汚染されていては不快症状は無くならない。

この部分も綺麗にして

◯ーパーボンドで充填した。

で、再植した。

以下略

再植後のXray画像。破折したファイルは残っているのが見えると思う。リスクを冒してまで、全部除去する必要性はない。完全に包埋できれば良い。

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