歯科医院長mabo400のブログ

今日の矯正シリーズ107.01

2020/12/26
 
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15歳女子、下顎前突、開口

この時のつづきというか、その前がどうだったか、そしてその後どうなったかという時系列での画像のご供覧。

http://mabo400dc.com/dental-treatment/young/今日の矯正シリーズ107-00-2/

下顎前突というのは受け口のことで、その原因は先天的な骨格性によるものだと思われている。
下顎が上顎に比べて大きいか、上顎が下顎に比べて小さいかのどちらかだ。それらはもちろん相対的なものなのだが、上顎の前歯部の劣成長というものは特によく見かける。

しかし開口というものは先天的な骨格性というものももちろんあるが、診ているとうつ伏せ寝、横向き寝といった寝相によると思われるケースが多いように思う。

開口とはどういったものかというと、歯列の大きさに比べて、歯牙の横幅の合計が大きいので、フレアアウトしてしまい、歯列が完成した時点で、奥歯は噛むが前歯は噛まない状態という認識でほぼ間違いがない。

この子の場合は7歳で上顎前歯が永久歯に交換し始めた時からの画像をアップするが、歯列は狭い。これは寝相が良くないことに起因している。この寝相が良くないということは15歳の今でも改善はできていない。左側を下にして寝ていることが多く、下顎自体が右方に変位しているのがひどくなっている。特にブラケットを装着すると、奥歯の噛み合わせが一時的に崩れるので、下顎の変位を抑えることができない。それが表題画像だ。

歯列が狭くなることに対する処置は床タイプの拡大装置を装着することで改善を図り、下顎前突の処置はチンキャップを嫌がったので、下顎4番を抜歯することで自然に反対咬合が治ることを期待した。

上顎の拡大処置を続けているにもかかわらず、完全には歯列不正も開口も完全には良くならない。
というより、歯列不正を改善するための上顎歯列拡大装置は上顎前歯部が伸びて開口が改善するのを阻害する。
取り外しができる床装置の限界だ。

ということで、今年から上顎にはブラケットを装着して、歯列不正と開口を改善する処置に踏み切った。
歯列不正は改善したが開口は改善しない。開口を改善しようと思うと、4番抜歯せざるを得ない。

抜歯と同時期に角ワイヤーにして下顎を伸ばす方向で開口を図っているが、左下横向き寝により下顎が右方に変位し始めた。
かなり大きな今後の問題だ。

7歳の床装置で歯列拡大を始めた時からの画像だ。

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ここからはブラケット装着後なので、1ヶ月毎の画像になる。

まず歯列不正の改善を図るためのレベリングと呼ばれる初期の段階。

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開口は改善してきたが、下顎の右方変位というか顎曲がりがどうなるか?
これは矯正装置では改善できないと思って良い。改善できてもすぐに後戻りするので、
患者本人が仰向けで寝るようになる必要がある。

つづく

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