歯科医院長mabo400のブログ

今日の矯正シリーズ105.00

 
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前回の似た症例は70代女性だったのですが、

http://mabo400dc.com/tsuredure/今日の矯正シリーズ104-03/

今回は若い、20代女性です。この先70年は生きるかもしれない。 004462

表題画像のレントゲン写真を見てみると、6番を抜いた跡に7番が移動し、さらに8番が水平に押している。そんな感じか? 今となってはよく分からない。
大臼歯は上下1対で咀嚼能の30%を担っていると言われているので、この7番相当8番が役に立たないという状況だと、30%分他の歯が咬合力を分担するということになり、それだけ歯全体の寿命は短くなる。人生100年時代ともなるとこのような歯でもなんとか正常咬合に立て直し、咬合を保存?することは必要になる。

そもそも6番を抜歯する羽目になったということ自体が問題なのだが、今更仕方がない。

この症例は難しい矯正治療に分類される。前回のように水平になっている歯を90度立て直せば良いという簡単なものではない。
90度引き起こす時に咬合の高さは正常高さの1.41421356倍になる。考えてみれば当然だろう。
前回は歯冠部分をカットすればよかったが、今回はそうもいかない。引き起こすに従い咬合高径が高くなる分、歯槽骨内に沈めなくてはならない。
一般に沈める矯正治療は難しく、時間がかかるとされている。

咬合面に下駄を履かせて引き起こすか、歯冠を削って低くしないと90度引き起こすことはできないだろう。今回は削ることはできないので、前者を使うしかない。
しかも下歯槽菅という神経、血管が通っている管も見える。
かなりの難症例になるだろう。

ブラケット装着前

ブラケット装着後。
3個のブラケットだけでは引き起こすとなると反作用で歯列が乱れるので、反対側の3番まで歯冠部を連結固定している。連結固定することにより、固定源を大きくして反作用の影響を少なくする考え方だ。

ワイヤーは014″だ

ワイヤー装着後

かなり時間がかかることが予想される。1年以上かかると思う。

つづく

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