今日の咬合治療:ディープ・バイト症例

ディープ・バイトというのは、
咬み合わせると、上の前歯で下の前歯が隠れて見えない。。
というものです。
下顎が後方強制位(後退位)になっていることが多いので、
顎関節症などのトラブルが起こりやすく、要注意。
歯科矯正学で習うアングルの分類のII型というものです。
以前ご紹介しました、ディープ・バイトの症例。
http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201103040002/
この症例はだいぶ改善しているので、そのうちご紹介できるでしょう。
ちなみにアングルの分類でII型の1類。
今日はアングルの分類でII型の2類の症例。
5歳、年長さんです。
特に不快症状が出ているわけではなく、お母さんが心配されています。
歯科検診で言われたことがあるとかでしたっけ?
まあ、普通は見かけたら、将来のトラブル(顎関節症や咬合性外傷による歯周病の悪化など)の可能性を指摘しますが、
お母さんも、何のこと??と思われるようなので、
特に不快症状が無い限り治療行為を積極的に勧めることはありません。
今回はお母さんからの治療の依頼がありましたので、
やってみました。
一般に矯正歯科ではアングルのI型(臼歯部の咬み合わせが正常)にもっていこうと試みるのが普通なので、
この場合は下顎を前方に誘導することにしました。
咬合口径をCRで挙げて、6歳臼歯がこの位置まではえてくるのを待つ作戦です。
大人なら、下顎の位置は後方過ぎると苦しいし、前方過ぎると力が入らないので、
下顎を前方に誘導しても良いものかは、患者さんが自分で分かりますので、
「この辺りまでなら、下顎が前に出た方が楽、、」と言われます。
5歳児ではそうもいきませんから、これで様子見です。