歯科医院長mabo400のブログ

I歯科医院の高楊枝通信。

「重曹うがい」で痛みが治まる

2018/03/18
 
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虫歯の「痛みが治まる」という検索キーワードでサイト内検索すると、たくさん出てきますし、重曹うがいで痛みが治まるという人は多いのです。

さて、それはどういうことなんだろうか?

また、「重曹うがい」だけで痛みが出ていた虫歯が治るものだろうか?

歯科医学的にはそのようなことは有り得ないことで、歯科医師国家試験にパスした歯科医師免許をお持ちの歯医者さんは全く信じることはできないでしょう。

今回以下のようなメールが来ましたので、虫歯の痛みとはどういうことなのか?
また虫歯とは?虫歯が治るとはどういうことなのか?

おさらいしてみることにしました。

まあ、詳しい話は過去記事を探していただければ解ると思うので、簡単に復習してみることにしました。

虫歯の成因は実はよく解っていないのです。
ただ幾つかの仮説があるのみですが、虫歯を再現して見せた人はいません。
僕は「虫歯の電気化学説」というのを提唱していますが、
詳細は「虫歯の電気化学説」というサイト内のカテゴリーを読んでいただければ良いので簡単に記してみます。

歯牙はプロトン(水素イオン、H+、酸)を伝導する「イオン電導性セラミックス」の一種で、歯牙の一部に電位差が生じればそのー極に向かってプロトンは歯牙内部を移動し、歯牙外部に出て行く時に歯牙の構成要素のCaから電子を奪ってH2↑になり、CaはCa2-となって溶け出す、つまり虫歯になるのです。

歯牙が虫歯になる条件は
1、プロトンの存在(歯牙が酸性溶液中に存在すること)
2、歯牙の内部ないし外部に何らかの起電力が存在すること
の2点です。   

次に、「虫歯の痛みとは」どういうことなのか?なのですが。電気が目に見える人でないと理解は難しいかもしれません。

簡単に言うと、プロトンが歯髄内に流れ込んで、それを歯髄内の感覚神経を刺激するからです。
通常は歯髄内に細菌が侵入して暴れまわっているので、痛いのだ。
という解釈をしているようですが、それは検証できているわけではありません。

虫歯が痛くなる前の段階で、虫歯が進行している時にはプロトンは虫歯の穴の外部に出て行く時に歯牙を溶かすのですが、
痛くなった場合には象牙細管を通して歯牙の内部(歯髄)にプロトンが流れ出しているのです。
電気的には虫歯の最表層よりも歯髄方向へのインピーダンス(電気的抵抗)がより低くなるほど虫歯が進行している(虫歯が神経に近づいている)ということです。
イオンや電子の挙動に慣れ親しんでいないと意味が分からないと思いますが、僕はそこまでは関知しません。

ここまで言うと虫歯の痛みや進行を止めるにはどうすれば良いのか?
別に電気が見えなくても分かると思います。

簡単ですね。

プロトンがなければ良いのです。
要するに、
1、アルカリ性にすれば良い。
2、プロトンの出入りを遮断すれば良い。

これだけです。

1、のアルカリ性にするというのが「重曹うがい」なのです。
2、はCR充填で電気的に絶縁すれば良いということです。

また歯牙(ハイドロキシアパタイト)の溶解と再結晶はpH依存性を持っており、
酸性(プロトン存在下)で溶解、アルカリ性(OH-存在下)で再結晶が進むということが知られています。

これは「重曹うがい」で歯牙の再結晶が進む=虫歯が治る、ということです。

・・ということは、以下の症例では神経を取る必要はない可能性が高いと思います。
しかし、一般の歯医者さんでは対応ができないのです。ここで述べたことを知らないからです。

例えばこのような症例が該当するのでしょうか?
僕は質問者さんの歯を見ていないので想像です。

http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-2542/

ーーーーーーーーーーーー以下コメントの引用ですーーーーーーーーーー

初めまして。ブログを見て相談したくてメールしました。
埼玉在住の伊藤と申します。
今週火曜日の夕方に奥歯が痛み出し、 歯医者でレントゲンを撮ったら虫歯を確認できました。 いろいろあって今日金曜の16時に神経を抜く治療の予定です。
ですが、昨晩夜中の3時まで痛みでもがき苦しみ、 市販の鎮痛剤も6,7回飲んでも効かず、 救急外来に問い合わせても虫歯は扱っていないと相手にされず、 やっとの思いでネットで書かれている重曹うがいにたどりつきまし た。
たまたま重曹が家にあったのでうがいをしたところ、 何をしても良くならなかった激しい痛みがピタッと止まりました。
びっくりしていろいろ調べてみたところ、 重曹で虫歯が良くなった例があるとのことでした。
そこで悩んでいるのが、 このまま神経を抜く治療をすべきかどうかです。
毎日の重曹うがいでもしかしたら治りますでしょうか?
それともまた痛むかもしれないので今日の治療を受けるべきでしょ うか。
重曹の効果に驚いて相談しました。
お忙しいとは思いますがよろしくお願いします。
伊藤 (2018/03/16 10:07:12 AM)

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Comment

  1. ロミエル より:

    旧車いじりをする人は理解出来ると思います。
    いじりは腐食との戦い。
    接合部の腐食は電位差も関係するそうです。

    工業プラントなどでも対策しているかもしれません。

  2. mabo400 より:

    工業分野では腐食によるGDPの損失が5%とからしいので、プラントでも対策しているはずです。

    理解できないのは歯医者だけwww

    虫歯は細菌感染だという思い込みがあるので、細菌が出す酸で歯が溶けるとか、細菌が出す酵素(まだ見つかっていないが)で歯が分解するとか、的外れなことばかりやっています。
    そもそも歯は細菌が出す程度の酸には溶けないのですが、歯学部では実験はしません。レポートが書けないからでしょうw

  3. sign より:

    重曹うがいを続けていれば深い虫歯(C3以上)も治せるものでしょうか?
    またクラックのある歯を重曹うがいで治るものでしょうか?

  4. ひまわり より:

    はじめまして
    重曹うがいを知り始めました。
    科学はまったく詳しくないのですが
    沸騰してはいないお湯 pH = 7.8
    沸騰したてのお湯 pH = 8.3~8.5
    沸かしすぎたお湯 (約10分間) pH = 9.0~9.2と
    沸かしたお湯がアルカリ性になると知りました。
    アルカリ性がいいという事は、沸かしたお湯でもいいということでしょうか
    それとも重曹の成分がいいのでしょうか

    チーズもいいらしいです。

    • mabo400 より:

      お湯を沸かすとアルカリ性になるのは初めて知りました。
      重曹は緩衝作用と言って、酸が増えても次々に電離して中和反応が起こるメリットがあります。

      • ひまわり より:

        返信ありがとうございます。

        重曹を溶かす水がお湯であったりするとアルカリ度数もあがるみたいですね
        アルカリ度数が上がると粘膜には良くなさそうで水で溶かすのがよさそうです

        重曹が良さそうですね

        • mabo400 より:

          水道水には水道管の防食のためにNaOHを入れてアルカリ性にしている自治体が多いと聞いたことがあります。
          ちょっと分からないのですが、温度を上げるとNaOHの電離度が上がってアルカリ性が強くなるとか?
          NaOHは強アルカリですので、温度に関係なく完全電離するような気もしますが?

          • ひまわり より:

            水酸化ナトリウムが添加されているのですね

            ネットで調べると
            熱湯で煮溶かすとpHがあがるのは
            重曹から炭酸ガスが取れて炭酸塩(pH11.2)という物質に変化するからだそうです。

            水を沸かすと水道水に含まれていた二酸化炭素が出ていくので、アルカリ性側に傾くらしいです。

  5. ロミエル より:

    ほー!
    初見でございます。
    これはコーヒー入れにも関係しそう。

    いつも、ガザっと沸騰しはじめた頃合いで入れています。
    レギュラーはもちろん、お手軽スティックタイプも。
    いろいろタイミング的にも自分としての最良なところですが、実は非常に重要なところだったのかも。

    測ったことありませんが、
    沸騰してポットに入れたあと、再びやかんで沸かす時はどうなんでしょうね。

    ガザガザいつまでも沸かされたお湯は何となくあまりおいしくないような気もしていました。

    ところで、日本語表現はおもしろい。
    水を沸かすとお湯になる。
    英語でしたか。そちらではお湯は温かい水と表現するようです。

    おっと。
    丸ストーブ、レインボーにかけているやかんがガザガザいいはじめました…。

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