「寝相」が悪いと歯並びが悪くなるシリーズ7(寝相が悪い子の典型的な歯列形状)

   

7歳女子、拡大装置で前歯部叢生治療中

うつぶせ寝、横向き寝をしていると頭の重さで歯列の形状は変化する。
人間の頭は重く、僕が体重計を枕にして計ったところ4.5kgだった。
歯列矯正用のワイヤーの弾性力はせいぜい150gとかなので、全く太刀打ちできない。

寝相を含めた悪習癖が矯正治療の禁忌症だとされるのはよく判る。
歯列が潰れて狭くなるので歯が並びにくいと言えば解りやすいかもしれない。

とはいえ、矯正治療が必要な子供たちの多くは寝相が悪いことによって歯列矯正が必要になっていることも多く、また歯並びを悪くさせる原因そのものであることも多く、悪習癖だからと言って簡単に歯列矯正治療を諦めていては問題の解決にはならない。
果敢にチャレンジするしかないのだろう。

大人も子供もそうなのだが、パッと見で、永久歯列完成期に寝相が悪かったことが判る歯列の形を参考までにアップしておきたい。

下顎の臼歯部はお布団の形に圧迫されて直線的になり歯列全体としては台形になる。筋力が弱い子はほとんど3角形と言っても良いほどまで歯列が尖ってしまう。

上顎の形状はアーチが潰れ、尖ってくるだけではなく、6番あたりの大臼歯部がさらに内側に押されて狭くなる。これはちょうどこの部分に咬筋があるので、その分圧迫が強くなるのだと思う。
さらにその後ろの7番は咬筋の影響を受けにくいので、歯列完成期には西洋ベル型になる。この西洋ベル型の方は多く見かけるが、どういう機序でそうなったのかは知られていない。寝相の観点から継続的に診ていくという視点が過去の歯科医師には欠けていたのだろう。

 - 削らない・抜かない歯科治療, 今日の歯列矯正シリーズ, 若い子の歯科治療シリーズ