今日の矯正シリーズ94

      2017/03/20

4歳女子、臼歯部クロスバイト、左側顎関節症

下顎が左方にズレている。
このままでは一生顎曲がりで過ごすことになりそうなので、
矯正的に介入した。

4歳の時に始めたが、この時すでに左側顎関節が痛いと訴えていたので、
まだ年中さんだったが、すんなり床矯正装置を受け入れてくれた。

2007/1/6

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この子のクロスバイトの原因は指しゃぶりとうつ伏せ寝だった。
うつ伏せ寝は顎に数kgの頭の重さが掛かるので、
せいぜい数100gの力しか掛けられない矯正装置での治療は難しい。

右下寝なので、左側の顎関節を圧迫していて、顎関節症状が出ていたと思われる。

このようなケースの場合、
まず、うつ伏せ寝を直すことができないと成功しない。
親がせっせとうつ伏せ寝になっているのを起こして、
仰向けにし続けなくてはならない。
親の協力が不可欠と言える。

そして狭窄している上顎を拡大床装置で広げるというのが治療方針だ。
下顎はむしろ臼歯部は広がっているので、狭める方向の治療が必要なのだが、
床装置では難しい。
ブラケットでは矯正力が弱すぎて、全く歯が立たない。

子供のケースではまだ3ケースしか経験がないが、治ったのは2ケースで、もう1ケースは別の問題が出てきて治療途中だ。

この子の場合は4ヶ月で治った。

大人のケースでは4ケース程思いだせるが、成功しているケースはない。
途中で不十分ながらある程度改善できたら妥協せざるを得ない。

このような悪習癖のあるケースは矯正治療は困難なので、禁忌症としてその治療対象から外されているが、絶対ではない。
その癖が改善できれば治ると言える。

今後いくつかアップできる症例があればご紹介したい。

2008/3/31

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前歯部が永久歯列になっても安定している。

2010/7/6

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