そして新しい“飢饉”の時代へ

もったいない学会名誉会長石井吉徳先生は亡くなったが、先生のブログは残っている。
2006年に石油資源はピークを打ったとされ、その後急激に石油資源は減耗し、2030年には実質的に枯渇する。
それが表題画像だ。
グロス(青の部分)、総量は多くても採掘にエネルギーが必要な石油はもはや資源ではない。シェールオイルなどのことだ。後半分残っているというのは誤りだ。
ネット(グレーの部分)、採掘が容易な正味の石油は少ない。
よく見て欲しい。後10年で石油文明は崩壊する。
一番の問題はガソリンエンジン車がなくなり、電気自動車にとって代わられるということではない。
食料問題だ。
石油が使えないと食料生産量はいきなり半分になる。ソ連が崩壊し石油援助を受けられなくなったキューバの例ではそうだった。
人類は石油を食べて生きていると言っても過言ではないのだ。
このままでは、10年後、日本人の半分は餓死せざるを得ないだろう。
どこからも食料を輸入できはしない。どこの国も外国を援助することはできない。自分たちだけで精一杯だからだ。
日本の食料自給率は40%しかない。それが一時的に20%になる。
ーーーーーーーーーーー以下石井先生のブログから引用ーーーーーーーーーーー
https://oilpeak.exblog.jp/18788544/
(そして新しい“飢饉”の時代へ
賀川や久宗は繰り返し、飢饉の恐ろしさを警告した。しか し久宗の著作が出てまもなくの50年代半ば、日本の農業は米の完全自給を達成した。冷害も克服されつつあった。耐冷性品種の開発、保温折衷苗代の普及、水管理の合理化・・・。これらはあの“百花繚乱”の時代の官民一体となった研究の成果であった。
そして21世紀初頭の今。まもなく新しい、そして深刻な “飢饉”がやってくる。“輸入食糧ゼロの日”の到来である。それは“百花繚乱”の時代を圧殺した日本の農業がいつか直面しなければならない宿命であろう。 終戦直後、久宗は輸入食糧の出現に強い危機意識をもった。しかし歴史は反転したのだ。まもなく立体農業の真価があらためて明らかになる日がやってくるに違いない。