石井吉徳先生の講義録から、石油ピークは食料ピーク (2)

      2017/02/26

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うちのバケツ稲も種まきから2ヶ月経ち、りっぱな稲になりました。
でも、これでどの位のお米が採れるのか?
考えてみたことがありますか?
バケツ1つ当たり、500粒から2000粒です。
平均1000粒として、バケツ20個で、20000粒。
1合のお米は6500粒という試算がありますので、
ざっと3合しかありません。
一食1合食べるとして、3食分です。。

まあ、食料を得るというのは、たいへんな耕作面積が必要になります。
それだけではない、お米を作るには、食料として得られるお米のカロリーの3倍のカロリーの石油を投入しているという事実があります。

うちのバケツ稲は最初に化学肥料3粒と毎日水やりをしていますが、
やはり、投入エネルギーは得られるお米の3倍以上かかりそうです。

いかがですか?
我々は間接的に石油を食べて生きているのですが、
そこのところをふまえて、
米国農務省の穀物等需給報告をご覧ください。

この3~4年、時々小麦、大豆の需要が供給を上回りましたが、
結果として期末在庫がマイナスにならず、
なんとか大量の餓死者を出さずにすんでいました。

ところが、今回の発表では、史上最高の豊作と言いながら、
米以外は需要が供給を上回っています。
要するに、かろうじて期末在庫はプラスだが、
この状況が来年も続けばどうなるか分からないということです。

需要が増えているのは、
中国人の食生活が豊かになり、トウモロコシなどを豚の飼料にしているとか。
(豚肉はカロリーでは4倍の穀物相当)
バイオ燃料用途のアルコール生産に穀物が消費されているというのが、
大きな原因と書かれています。

石油を投入して穀物を作り、
それから石油代替エネルギーを作る??

アホじゃないですか??

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穀物の国際価格は2倍とかいうレベルで上昇しています。
中東情勢が不穏な動きをしているベースには食料価格が高騰していることがあります。
食料価格の高騰は円高の日本人にはピンときませんが、
エンゲル係数が高く、通貨安の国では大問題です。

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さらにこの下層には石油ピークの問題があります。
IEAによれば、石油ピーク2006年頃となっています。
石油供給能が下がれば、石油で作られているといってもよい食料生産が減ります。
食料生産が減ると食料品価格が上昇し、中東情勢が不安定になり、石油生産も減る。。

これは悪循環ですね。。

牛肉は10倍の穀物相当とか、
放射能牛肉問題だけではないですね。
将来石油が減耗すれば、牛肉は食べられなくなります。

・・どころじゃない、穀物すらどうなるか分からない。

ーー引用開始ーー
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【特集】米国農務省穀物等需給報告(7月12日公表)
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米国農務省は、7月12日(現地時間)、2011/12年度の3回目の世界及び主要国の穀物・
大豆に関する需給見通しを発表した。その概要は以下のとおり。
なお、2011/12年度の穀物全体及び大豆の生産量は消費量を下回る見込み。

1世界の穀物全体の需給の概要(見込み)
(1)生産量
22億6,908万t(対前年度比 3.7%増)
(2)消費量
22億8,487万t(対前年度比 2.4%増)
(3)期末在庫量
4億2,769万t(対前年度比 3.6%減)
期末在庫率:18.7%(1.2ポイント減)

<主な品目別の動向>
【小麦】
生産量は、前年度に干ばつの旧ソ連諸国で増産、インドで史上最高の豊作となるが、
EUの仏独英や米国の冬小麦地帯での高温・乾燥等による減少から、世界全体では消費量
を下回る見込み。
しかしながら、期末在庫率は依然、高水準を維持。
(1)生産量
6億6,242万t(対前年度比 2.2%増)
ロシア、カザフスタン、インド等で増加、EU、米国等で減少。
(2)消費量
6億7,020万t(対前年度比 2.1%増)
米国、インド等で増加
(3)期末在庫量
1億8,219万t(対前年度比 4.1%減)
期末在庫率:27.2%(1.7ポイント減)
(4)前月からの主な変更点
カナダで降雨過多により生産量を下方修正。

【とうもろこし】
生産量は、作付面積が史上2番目となった米国は史上最高、中国も史上最高となり世
界全体でも史上最高の見込み。一方、米国の堅調なエタノール向け需要や中国の堅調な
飼料用需要から、世界の消費量も増加して、生産量を上回り、期末在庫率は低水準。米
国においても期末在庫率は6.4%と前年度(6.6%)に引き続き低水準。
(1)生産量
8億7,239万t(対前年度比 6.4%増)
米国、中国、アルゼンチン、EU、ウクライナ、メキシコ等で増加。
(2)消費量
8億7,761万t(対前年度比 4.1%増)
中国、米国、メキシコ、EU等で増加
(3)期末在庫量:1億1,566万t(対前年度比 4.3%減)
期末在庫率:13.2%(1.1ポイント減)
(4)前月からの主な変更点
米国で作付面積の増加により生産量を上方修正し、消費量を上方修正。

【米(精米)】
生産量は、米国で作付面積の減少から減産となるも、インド、パキスタン、タイ等で
増産となること等から、史上最高の見込み。インド等で消費量が増加するものの、世界
の生産量は消費量を上回る見込み。
(1)生産量
4億5,632万t(対前年度比 1.4%増)インド、パキスタン等で増加
(2)消費量
4億5,627万t(対前年度比 1.9%増)
インド等で増加。
(3)期末在庫量
9,628万t(対前年度比 0.1%増)
期末在庫率:21.1%(0.4ポイント減)
(4)前月からの主な変更点
大きな変更はなし。

2世界の大豆需給の概要(見込み)
生産量は、アルゼンチンで増加するも、米国、ブラジルで減少することから、世界全
体で前年度よりわずかに減少し、消費量を下回る見込み。なお、中国の需要は依然、高
水準。
(1)生産量
2億6,145万t(対前年度比 0.8%減)
アルゼンチン増加、米国、ブラジルで減少。
(2)消費量
2億6,265万t(対前年度比 3.3%増)
中国等で搾油用需要増加。
(3)期末在庫量
6,197万t(対前年度比 5.9%減)
期末在庫率:23.6%(2.3ポイント減)
(4)前月からの主な変更点
大きな変更はなし。

詳しくは、「食料需給インフォメーション」
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/index.html

内「米国農務省穀物等需給報告」
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_usda/index.html
でご覧ください。

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