オーディオ時代 (3)

ロミエルさん、
この件に関しては別建てでカキコしないと長くなりそうなので。。
75年を頂点とした日本の(世界の)オーディオは当時の日本の稼ぎ頭だったわけで、
客観的にみるとそれだけのことです。
それでも、オーディオが分からないユーザーも企業も、
こぞってオーディオをやったおかげで有形無形の多くの資産が残りました。
そんなこと(高々、趣味の世界に大企業が参入するなんてこと)は世界的にもかつてなく、
これからもないでしょう。
75年には表立って表明することはなかったにせよ、
大企業はオーディオから撤退して、ビデオにシフトすることを決定していたそうで、
80年以降にはオーディオに関する技術革新は(ほとんど)現れていません。
その後オーディオはデジタル時代に移行していきます。
それはPCM録音の歴史を見ていただけると分かりますが、
ビデオテープレコーダの一般化がなければ実現していない事ばかりです。
デジタル技術が主流になっていくということから考えると、今の状況は想定内ということになります。
デジタルアンプの試作機も76年にはラ技誌上で発表されていますし。
オーディオの最盛期の70年代にはデジタル録音は普及していませんでしたが、
音楽再生技術は頂点にありました。
当時の再生技術が必ずしも成熟していたと言えなかったのは、
デジタル録音が一般化していなくて、
ユーザーが再生システムの音質評価をすることが難しかったという側面は否めません。
やはりアナログ録音とデジタル録音では、よほど慎重に製作・調整された機械でないかぎり、
デジタル録音に歩があります。
まあ、今当時を知っている我々にできることは、
35年前の音楽再生技術で現在のデジタル録音技術を完成させることです。
まだまだ機械も使いこなしも完全ではないように思えます。
そして当時の卓越した技術を次世代に伝えることだと思います。
デジタル録音もちゃんとした再生装置でないと正しい評価はできないですから。
ヘッドホン音楽では音質評価はおぼつかないでしょう。
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>オーディオ製品などは技術的には今が優れいてるでしょうが、
>物量に任せる部分やムダといわれる部分に良き所があったと思います。
>数値に出ないところに心地よさとか、力がある場合もあるでしょう。
>今は極限までそぎ落としたり、コスト削減したりで薄っぺらな製品が多いです。
>また、ユーザー側も力のある音を聞く機会が少なく、
>そこそこの品質のモノが安価であふれているので、上を目指すことが失われているのも感じます。
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