20歳でこの世を去った弟に

   

いつも会いたいと思っていた。
時々、蝶やみつばちになって会いに来てくれるが、
夢ではまだ会っていない。
僕が死ぬ時には迎えに来てくれるだろう。
その時が楽しみだ。

彼とはほとんど以心伝心。
考えていることが何もしゃべらないでもダイレクトに伝わってきた。
今から思い返すとそれは不思議な体験だったが、当時は兄弟だからそんなものだろうと思っていた。
でも、そんなことはないようだ。両親でも子供達でもそういうことはないからだ。
その後そんな人にはまだ一人しか出会っていない。

彼はとても人望の厚い人間で、彼の葬式には1000人が弔問に訪れた。
僕もとても好きだった。

その彼が好きだったのがスーパーギタリストの高中正義。
彼が死んだ年の福岡ライブに彼の彼女と一緒に行こうとチケットをゲットしていたらしいが、僕が彼の代わりに行く羽目になった。

ライブが終わって高中正義に弟の写真の裏にサインを求めたが、快くサインしてくれた。しかし、僕はそのサインを見て、サインを求めたことを後悔した。その字はとても読めないほどヨレヨレの字だったからだ。ギタリストは90分の演奏で力を使い果たすのだなと。僕にはそれがよく解る。僕も診療中の極度の力の集中で手がまともに動かなくなるほど疲労するからだ。

彼の初期の曲を聴くととても元気になる、もうほとんど高揚感とも言えるほどだ。当時のまだ若かった僕に戻れるからだろう。

特に 「READY TO FLY」 は頑張るぞ、、という気持ちにさせてくれる。

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