今日の何やっているの?シリーズ365

      2018/02/08

最近CAD/CAMのハイブリッド冠が保険導入されたというニュースが患者さんの間でも浸透していますね。
金属は嫌だ、、とあからさまに言われます。
業界としては仕方なく導入するしかないでしょう。
歯科技工士という歯を作る技術者は人工知能/ロボットの進歩とともに無くなる職業にノミネートされていますので、新規に歯科技工士になろうという人もいなくなりますし、
今後金属資源が枯渇し、値段も高騰せざるを得ないからです。

一方患者さんも業界人も知らない人も多いのですが、見た目「白い」から騙されますが、
いいことばかりではないのです。

最新のCAD/CAM用のハイブリッド・ブロックの耐変形性がどの程度のものか確認していませんが、
金属並みに薄くすることは困難でしょう。
もし金属並みの強度を得ようとすれば、それだけ歯牙の削除量が増えるということです。
金属が嫌だ、という患者さんはCAD/CAM冠は歯牙をガッツリ削るなんていうことは、知りません。

もし、歯牙、特にエナメル質と同程度の硬度があり、象牙質への同程度の接着力があり、
さらに天然エナメル質と同様な形態があれば上手くいくでしょう。
そうでなければ、破折、脱離による2次カリエスとトラブルが続出します。
その尻拭いが大変でしょう。

僕もハイブリッド冠は随分作りましたが、はっきり言って金属のような長期的安定性はありません。

問題は口腔外で作るとなると抜き差しできるように作らざるを得ない、要するに辺縁の部分が薄くなり、さらにスムーズなアンダーカットの無い形状が脱離や破折を招くということです。

その点金属はアバウトで、接着が剥がれても、そもそも接着していなくても、
歯牙との間の適合性が十分なら直ちには問題は生じません。

僕は金属とハイブリッドのハイブリッド冠を作ることが多く、それぞれの良いとこ取りです。

 - つれづれ, 削らない・抜かない歯科治療, ドクターのつれづれ。, 義歯