定電流駆動アンプ回路図 (10)

      2017/02/26

前回ご紹介したHS-400マルチ駆動用の定電流駆動アンプは
スピーカー駆動の理想型は定電流駆動だからということで作りました。
パーフェクト・マシンであるHS-400を駆動するにはやはり定電流駆動がふさわしいでしょう。

http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201411070003/

駆動力Fは有効磁界中の磁束密度B、有効磁界中の導線の長さL、そこに流れる電流i
とすると、F=BLi で表されるからです。
要するにBLが定数だとすると、Fは電圧vではなく電流iに比例するのです。

この筐体には全く同じ定電流駆動アンプが4台組み込まれています。

IMG_5325.JPG

アンプだけ拡大すると、

IMG_5323.JPG

回路図と実際の配線を見比べてください。

IMG_5328.JPG

重要な抵抗には巻線抵抗器をおごっています。
V/I変換のDALEの50Ω、I/V変換スフェニールの3Ω。
電流検出用の0.22Ωは双葉のプレート型ですが、抵抗値は選別しています。

ディスクリート構成だと規模がでかくなるのと、負荷抵抗が付いていない時はゲインが大きくなり過ぎるのでオフセットが気になるということもあって、OPアンプを多用しています。

回路はどうせ読める人しか見ないと思いますので、要点だけ解説しておきます。
初段のAD711の出力に2SK213/2SJ76をソースフォロワーppとして接続し、
共通ソースの50Ωに流れる電流を入力電圧に相似になるようにNFBを掛けます。

その入力電圧に相似な電流は上下の3Ωに流れますので、3Ωに発生した電圧は上下のOPA627APの入力電圧になります。

上下のOPA627APの出力には2SJ160/2SK1056がそれぞれパラレルに接続されていて、
共通ソース抵抗の0.22Ωに流れる出力電流をOPA627APの入力電圧に相似になるようにNFBを掛けています。
こうしないと歪み率を0.1%以下にはできません。
もちろん2SJ160/2SK1056はそれぞれVgs/Idを選別してペアを用意した方がベターです。

歪み率の調整は1kΩの抵抗でアイドリング電流を調整し、
2SJ160/2SK1056のクロスオーバ歪みが最小になるようにします。
その時のアイドリング電流は80mAとなり、2乗特性のFETならではのクリティカルなB級動作です。
出力のオフセット調整はOPA627APの調整端子を使いました。

音はYAMAHA B-I 駆動のHS-10000と比べても遜色ないというか、むしろくっきりした音です。

 - オーディオ, ドクターのつれづれ。