最初期のPCMレコーダ (2)
2020/10/12

ラジオ技術誌1976年10月号に掲載された早稲田大学の山崎芳男先生(今も現役で1bit系デジタル技術で活躍中)を中心とする
PCMデジタル録音の実験機は、私が目にした最初の回路図でした。
12bitではありますが、完成度は高く、当時PC用に出始めたAD/DAコンバータICを使用し、
やはり当時普及し始めたVTRを使ったデジタル録音機です。
44.1KHzというVTRの水平同期信号周波数に合わせたサンプリング周波数、
RAMを使ったFIFOというジッター吸収対策、
パリティチェックを利用した誤り訂正、前値保持差し替え、補完修復などの誤り訂正、
これらの技術はそのままCDの規格に受け継がれ、
今でもそのまま使われています。
この回路図を見た時は衝撃を受けました。
作りたいと思いましたが、AD/DAコンバータICだけで10万円ほどかかり、
当時月3〜4万円で暮らせた時代にあっては諦めざるを得ませんでした。
その代わりアナログ録音機をいじっていましたがw
これは70年代の終わりに製品化され、
私も80年代の終わり頃のPCM-501ESを中古でゲットしたのがデジタル録音に触れた最初です。
デジタル信号出力端子を増設して今も使っています。
音は積分型のAD/DAコンバータを使用したもので、
全然悪くないです。
変調部