キシリトール。

      2017/03/24

さて、今週はキシリトールネタで2本めも行きます。
携帯の方は数字の4で前の記事もご覧下さいね。

私が何故初めからマーマレードをキシリトールで作らなかったか
といいますと、

『食べ過ぎるとお腹が緩くなる可能性があるから。』

誰かに差し上げようとかいうつもりがあるときは
キシリトールは使いません。
厳重に注意書きでもしておけばよいのかもしれませんね。
『食べすぎに注意!!』って。

文献によって随分差があるのですが、
少ないもので成人の1日の摂取量の上限を20グラム、
多いものだと90グラムあるいは制限なしとしています。
また、個人差も大きく、食べ続けることで”慣れ”て
下痢をしなくなる方もあるとされます。

キシリトールに限らず糖アルコールは吸収が非常に遅く
且つ、吸湿性が強いため、大量の水分を大腸まで持ち込むことが
下痢の原因のようです。
便秘がちという方にはお薦めできるかもしれません。(笑
全然効かない可能性もありますけど。

柚子の項でもふれたペクチンですが、これは酸によって
ゼリー化します。
ぷるんと固まるジャムやマーマレードはそれ自体
酸性の食品だということです。
でもまぁ、お砂糖でさがったプラークのpHよりは
キシリトールで作ったほうのが回復しやすいかもしれませんね。

代表的な虫歯菌であるミュータンス菌は
過剰な砂糖に出会うとそれを菌体内に取り込んで
それを材料に後からジワジワ酸を出すという
牛の胃袋みたいな、妙な性質を持っています。

砂糖の代わりにキシリトールを使うことで
この、後からジワジワくる酸、というのは防げそうですが
食品自体が酸性ですから、虫歯を心配するなら
食後にまず”重曹うがい”で可及的に早くpHを
中性に戻すことが大切かと思います。

先週の『妊婦さんにキシリトール』なんていう記事が
新聞に載っていたりするとキシリトールさえ食べていれば
虫歯にならないんじゃないか?なんていう錯覚に陥りそうになります。

フィンランドなど北欧での虫歯予防の成功において
★正しい食事、適切な歯磨きといった保健指導の普及。
★フッ素の導入。
といった全体のなかでキシリトールは、ひとつのアイテムに過ぎません。
上手に使うと虫歯予防が楽になりますが
それだけで虫歯を防いでくれるというものでもないのです。

当院では、
★正しい食事、適切な歯磨きといった保健指導の普及。
”重曹うがい”の導入。

で、虫歯予防を目指しています。
キシリトールは予防実現のためのひとつのアイテムです。
過信は禁物ですが、上手に使うと楽チンに予防が進みます!!

 - ドクターのつれづれ。