映画 『硫黄島からの手紙』 (4)

      2017/03/24

院長です。
クリント・イーストウッド監督、スティーブン・スピルバーグ製作になる映画2部作、

『硫黄島からの手紙』(日本から見た硫黄島の戦い)と
『父親たちの星条旗』(アメリカから見た硫黄島の戦い)

佐賀上峰サティ横の「ワーナー・マイカル・シネマ」まで行って観てきました。
最後のテロップに「・・この映画は史実を忠実に再現している・・」と書かれてあるとおり、
映像はスピルバーグらしいものすごい作りこみで、日本映画にはない高い完成度です。
私には実写かCGかの区別が全くできない、超絶と言ってもよいリアルさです。
実際の硫黄島の日本軍のトーチカなどの写真を見ると、
映画は確かに細部にいたるまで忠実に再現してあることが分かります。
さすがにアメリカ映画です。

ただ2万人の日本兵は水も食料も無く、気温40℃~60℃にもなる深さ20mの地下壕の中で
赤痢や栄養失調で半数は病死または病臥していて、
辛うじて戦闘が出来る残り約半分の兵士も痩せさらばえていたそうですが、
そのあたりの再現はさすがにできていません。

2部作なので、両方観ないと硫黄島の戦いの全体像は判らないのですが、
やはり日本人としては「硫黄島からの手紙」(日本から見た硫黄島の戦い)
主演:渡辺謙、二宮和也、中村獅童 他の方が感動的です。
戦闘シーンは「父親たちの星条旗」より抑えられているとは言え、
栗林中将の「総員戦闘配置に付け・・」の後の3分後には、
4歳の娘が、さらに10秒ほどで小3の息子も映画館から撤退。
小6の娘だけは、涙ふるふるでしたが、最後までなんとか観ることができました。

戦争映画ではありますが、戦闘の時間的経過に伴う様々なエピソードに付いての説明は少ないので、
予習しておかないと個々の戦闘シーンの意味は理解し辛いのですが、
そのようなことは知らなくても映画を楽しむ(?)にはあまり関係がありません。
と言うのは、ストーリーは登場人物の心理描写に焦点が当てられており、
言葉少なに淡々と演じられる俳優たちの心理変化は日本人にはよく理解できます。

脚本はアイリス・ヤマシタという方。
日系2世とは言え、アメリカ人が書いているとは到底信じがたいものがあります。
日本人から見ても不自然なところは全く無く、これを「日本映画」といわれたら信じてしまいます。
この脚本を書くに当たっての事前調査の完璧さには恐れ入ります。さすが「アメリカ人」です。
この映画は良くも悪くもリアルな「日本人」が描写されています。
この映画の「日本人」は日本人が書いたものではないのですが、それだけにリアルなのでしょう。
そういう意味で、この映画は見ておく価値があると思います。
アメリカ人(世界中の人間も)がこの映画を見るときっと驚くと思います。日本人は凄い!とね。
私のアメリカ人の従姉弟やその子供たちが、日本人の血は1/2、1/4になっているとは言え、
「自分に日本人の血が流れていることを誇りに思う(?実際には何のことだか意味不明ですが)」
と言うことが分かるような気がします。

 - ドクターのつれづれ。